y’=(1+y)/sinx の計算過程が複雑なので記事にしました。 変数分離形
計算の方針:1/sinxの積分が複雑なので最初に計算します。
\(y’=\frac{1+y}{sin\ x}\)の計算過程が複雑なので記事にしました。
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目次
計算の方針
\(\frac{1}{sin\ x}\)の積分が複雑なので最初に計算します。
\(\int_{}{}\frac{1}{sin\ x}\) を解くのに必要な道具
置換積分
関数f(x)が連続であり、関数φ(t)は、微分可能で導関数φ'(t)が連続とする。このとき
$$\int{}{}f( \varphi (x)) \varphi ^{\prime}(x)dx=\int_{}{}f(t)dt$$
が成り立つ。
2倍角の公式
$$cos2\theta=2cos^2\theta-1$$
$$tan2\theta=\frac{2tan\theta}{1-tan^2\theta}$$
証明
cosの加法定理
cosα+β=cosαcosβ-sinαsinβ
において α=β=θ とおくと
$$cos2\theta=cos\theta cos\theta-sin\theta sin\theta=cos^2\theta-sin^2\theta$$
tanの加法定理
$$tan( \alpha + \beta )=\frac{tan\ \alpha + tan\ \beta}{1-tan\ \alpha\ tan\ \beta}$$
において α=β=θ とおくと,
$$tan\ 2\theta=\frac{tan\ \theta+tan\ \theta}{1-tan\ \theta\ tan\ \theta}=\frac{2tan\ \theta}{1-tan^2\theta}$$
\(\int_{}{}\frac{1}{sin\ x}\)の解法
\(t=tan\frac{x}{2}\)とおくと
$$tan\ x=\frac{2tan\frac{x}{2}}{1-tan^2\frac{x}{2}}=\frac{2t}{1-t^2}$$
\(cos^2\frac{x}{2}=\frac{1}{1+tan^2\frac{x}{2}}=\frac{1}{1+t^2}\)より
$$cos\ x=2cox^2\frac{x}{2}-1=\frac{2}{1+t^2}-1=\frac{2-1-t^2}{1+t^2}=\frac{1-t^2}{1+t^2}$$
$$sin\ x=tan\ x\ cos\ x=\frac{2t}{1-t^2}\frac{1-t^2}{1+t^2}=\frac{2t}{1+t^2}$$
sinxの微分
$$\frac{dx}{dt}=\frac{2(1+t^2)-4t^2}{(1+t^2)^2}=\frac{2(1-t^2)}{(1+t^2)^2}=\frac{2(1-t^2)}{(1+t^2)(1-t^2)}=\frac{2}{1+t^2}$$
$$dx=\frac{2}{1+t^2}dt$$
\(\int_{}{}\frac{1}{sin\ x}\)の解法
$$\int_{}{}\frac{1}{sin\ x}dx=\int_{}{}\frac{1+t^2}{2t}\frac{2}{1+t^2}dt=\int_{}{}\frac{1}{t}dt=log|t|=log\left|tan\frac{x}{2}\right|$$
\(y’=\frac{1+y}{sin\ x}\)の解法 y’=(1+y)/sinx の解法 変数分離形
$$\frac{dy}{dx}=\frac{1+y}{sin\ x},\ \frac{1}{1+y}dy=\frac{1}{sin\ x}dx,\ \int_{}{} \frac{1}{1+y}dy=\int_{}{} \frac{1}{sin\ x}dx,\ log|1+y|=log\left|tan \frac{x}{2}\right|+A$$
$$|1+y|=e^A\left|tan\frac{x}{2}\right|,\ |1+y|=B\left|tan\frac{x}{2}\right|,\ 1+y=C\cdot tan\frac{x}{2},\ y=C\cdot tan\frac{x}{2}-1$$
参考文献
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