(t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0 (x=e^(-t)) の解くのに必要な道具: 階数低下法
\((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\ (x=e^{-t})\)の解くのに苦労したので備忘録として記事にしました。
※数式がスマホで画面からはみ出る場合、横スクロールするかピンチインしてください。
目次
- \((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\ (x=e^{-t})\)の解くのに必要な道具 (t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0 (x=e^(-t))の解くのに必要な道具
- 階数低下法
- (分子の次数)>=(分母の次数)のとき、分子の次数を分母より低くする。
- 部分積分
- \((t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t})z’+(-t^2e^{-t}-5te^{-t}-7e^{-t})z=0\)の解法
- \((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\ (x=e^{-t})\)の一般解 (t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0 (x=e^(-t)) の一般解
- 参考文献
- 独学で大学数学の微分方程式を勉強しています!
\((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\ (x=e^{-t})\)の解くのに必要な道具 (t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0 (x=e^(-t))の解くのに必要な道具
階数低下法
\(x_1\)を既知の解であるとし \(x=x_1y\) とおいて解を求める方法。
(分子の次数)>=(分母の次数)のとき、分子の次数を分母より低くする。
分子を分母で割る。
部分積分
$$\int_{}{}f(x)g(x)dx=F(x)g(x)-\int_{}{}F(x)g'(x)dx$$
\(x=e^ty\)とおくと
$$x’=-e^{-t}y+e^{-t}y’,\ x”=e^{-t}y+2e^{-t}y’+e^{-t}y”$$
これを\((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\)に代入
$$(t^2+3t+4)(e^{-t}y-2e^{-t}y’+e^{-t}y”)+(t^2+t+1)(-e^{-t}y+e^{-t}y’)-(2t+3)e^{-t}y=0$$
$$t^2e^{-t}y-2t^2e^{-t}y’+t^2e^{-t}y”+3te^{-t}y-6te^{-t}y’+3te^{-t}y”+4e^{-t}y’-8e^{-t}y’+4e^{-t}y$$
$$-t^2e^{-t}y+t^2e^{-t}y’-te^{-t}y+te^{-t}y’-e^{-t}y+e^{-t}y’-2te^{-t}y-3e^{-t}y=0$$
$$(t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t})y”+(-2t^2e^{-t}-6te^{-t}-8e^{-t}+t^2e^{-t}+te^{-t}+e^{-t})y’$$
$$+(t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t}-t^2e^{-t}-te^{-t}-e^{-t}-2te^{-t}-3e^{-t})y=0$$
$$(t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t})y”+(-t^2e^{-t}-5te^{-t}-7e^{-t})y’=0$$
z=y’を新しい未知関数と考えると
$$(t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t})z’+(-t^2e^{-t}-5te^{-t}-7e^{-t})z=0$$
\((t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t})z’+(-t^2e^{-t}-5te^{-t}-7e^{-t})z=0\)の解法
$$z’+\frac{-t^2e^{-t}-5te^{-t}-7e^{-t}}{t^2e^{-t}+3te^{-t}+4e^{-t}}z=0,\ z’+\frac{-t^2-5t-7}{t^2+3t+4}z=0$$
$$e^{-\int_{}{} \frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}dt}z’-\frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}e^{-\int_{}{} \frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}dt}z=0,\ \left[ e^{-\int_{}{} \frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}dt}z\right]’=0,\ e^{-\int_{}{} \frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}dt}z=c_1$$
$$z=e^{\int_{}{} \frac{t^2+5t+7}{t^2+3t+4}dt}c_1=e^{\int_{}{}\left( 1+\frac{2t+3}{t^2+3t+4}\right)dt}c_1=e^{(t+log(t^2+3t+4))}c_1$$
\((t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0\ (x=e^{-t})\)の一般解 (t^2+3t+4)x”+(t^2+t+1)x’-(2t+3)x=0 (x=e^(-t)) の一般解
$$x =x_1y=x_1\int_{}{}zdt=e^{-t}\int_{}{}e^{(t+log(t^2+3t+4))}c_1=e^{-t}\int_{}{}e^te^{log(t^2+3t+4)}c_1=e^{-t}\int_{}{}e^t(t^2+3t+4)c_1dt$$
$$=e^{-t}\left(\left (e^t(t^2+3t+4)-\int_{}{}e^t(2t+3) \right )c_1\right )=e^{-t} \left ( \left (e^t(t^2+3t+4)-\left(e^t(2t+3)-\int_{}{}e^t2tdt\right ) \right ) c_1 \right ) $$
$$=e^{-t}((e^t(t^2+3t+4)-e^t(2t+3)+2e^t+c_2 )c_1)=(t^2+3t+4-2t-3+2 + c_2 e^{-t} )c_1$$
$$= C_1 (t^2+t+3)+ C_2 e^{-t}$$
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